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カウンセリングって癒しだけじゃない? ―自分と向き合う時間の大切さ―
カウンセリングと聞くと、どんなイメージを思い浮かべますか?
「話を聞いてもらえる場所」「癒される時間」「アドバイスをもらう機会」――そんな印象を持っている方も多いかもしれません。
たしかに、カウンセリングは安心できる空間で自分の思いを言葉にする貴重な時間です。
けれど実際には、単なる“癒し”や“傾聴”にとどまらず、「自分とじっくり向き合う時間」でもあります。
カウンセリングはエネルギーのいる作業?
心の整理、思考のクセの把握、感情の背景を探る――
こうした作業は決して簡単なことではありません。人は、自分の内面に目を向けるとき、無意識に避けてきたテーマや、直視しづらい感情と出会うこともあります。
心理学では、こうした自己と向き合うプロセスを「内的作業」と表現することがあります。臨床心理士で精神分析の視点を持つ一部の研究では、自己を見つめる行為には「心理的エネルギー(mental effort)」が必要だと指摘されています。
そのため、カウンセリングのあとに「ぐったり疲れた」「思ったより体力を使った」と感じる方がいるのは不思議ではありません。
カウンセリングは“自分の力を取り戻す”ための時間
私たち臨床心理士・公認心理師は、クライエントの方が“自分の力で人生を歩んでいけるようになる”ことを目的としています。
何かを“治してあげる”のではなく、もともとその人の中にある回復力や柔軟性を信じ、引き出すお手伝いをしています。
また、カウンセリングを受ける上でとても大切なのは「本人の意思」です。
ときどき、周囲の勧めでカウンセリングを受ける方がいますが、実は心のどこかで「必要だ」と思っていない限り、変化は起こりにくいものです。
周囲が困っていても、当の本人が困っていなければカウンセリングの動機が生まれにくいこともあります。
このような場合は、むしろ「心配している側」の人(親、教員、パートナーなど)がまず相談に来るほうが建設的なケースも少なくありません。
自分と向き合う準備ができたら
カウンセリングは、自分の内面に向き合う時間。
無理なく、自分のペースで取り組むことが大切です。
私たちは、そのプロセスに寄り添い、必要なときに必要な支えを提供します。
「少しでも自分のことを理解したい」「考え方のクセに気づきたい」
そんな気持ちが芽生えたときこそ、カウンセリングを始めるタイミングかもしれません。
ご興味のある方へ
心理相談室あじさいのへやでは、初回カウンセリングを通じて、お一人おひとりの状態を丁寧に確認しながらサポートを進めていきます。
自分と向き合う時間を持ちたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
👉初回カウンセリングのご予約はこちらからカウンセリングご予約