loader_logo

カラフルで充実した自分らしい人生を

Blog

心理関連

本を読むときにも、自分らしさは現れる――読書から始まる自己理解

同じ本を読んだはずなのに、感想を話してみると、まったく違うところが心に残っている。

そんな経験はないでしょうか。

ある人は、登場人物の言葉が印象に残る。

ある人は、物語そのものよりも、何気ない風景の描写が好きだったと言う。

ある人は、一つの文章を読んで、昔の自分のことを思い出す。

同じ文章を読んでいるのに、受け取り方は人それぞれです。

それはもしかすると、

私たちは、本そのものだけを読んでいるのではなく、「自分自身」を通して本を読んでいるから

なのかもしれません。

なぜ、その言葉が気になったんだろう

本を読んでいると、ときどき妙に心に残る言葉に出会います。

何度も読み返したくなる文章。

思わず立ち止まってしまった一文。

反対に、なんとなく引っかかったり、「私は少し違うな」と感じたりすることもあります。

そんなとき、私は「なぜだろう?」と考えてみることがあります。

なぜ、この言葉が好きだったのだろう。

なぜ、この登場人物が気になったのだろう。

なぜ、ここだけ少し苦しくなったのだろう。

そこには、自分が大切にしていることや、これまで経験してきたことが影響しているかもしれません。

読書をしながら本について考えていたはずなのに、いつの間にか自分自身について考えている。

そんなこともあります。

同じ本でも、感じ方は人それぞれ

これは、前回までの記事でお話ししてきた「感じ方」ともつながっています。

同じ飲み物を味わっても、人によって感じ方が違う。

同じ場所にいても、「落ち着く」と感じる人もいれば、「少し苦手」と感じる人もいる。

本も同じです。

同じ一冊を読んでも、同じ感想になるとは限りません。

そして、そこに必ずしも「正解」はありません。

もちろん、本について専門的に読み解いたり、作者の意図や時代背景を知ったりする楽しみ方もあります。

でも、ときには、

「私は、どう感じた?」

を大切にする読み方があってもいいのではないでしょうか。

「好き」だけでなく「苦手」も自分を教えてくれる

面白いのは、好きなものだけが自己理解の材料になるわけではないことです。

「この考え方は好きだな」

だけでなく、

「なんとなく、この言葉は引っかかる」

「この登場人物には共感できない」

「評判の本だけど、私はあまり好きではなかった」

そんな感覚にも、自分らしさが現れることがあります。

そこで、

「人気の本なのに好きになれない私はおかしい」

と考える必要はありません。

むしろ、

「私は、何に引っかかったんだろう?」

と少し眺めてみる。

すると、自分が大切にしている価値観が見えてくることがあります。

読む時期によって、受け取り方も変わる

昔読んだ本を何年か経って読み返したら、まったく違う印象を持った。

そんな経験がある方もいると思います。

本は変わっていないのに、自分の感じ方が変わっている。

経験したこと。

出会った人。

今置かれている環境。

そのとき抱えている気持ち。

私たちは日々少しずつ変化しています。

だから、同じ本でも、読む時期によって心に残るところが変わることがあります。

それもまた、

「今の自分」を知る一つの手がかり

なのかもしれません。

読書は、一人で完結しなくてもいい

本を読むことは、一人でできるものです。

静かな場所で、自分のペースでページをめくる。

それも読書の大切な時間です。

でも、ときには誰かと感想を話してみると、自分だけでは気づかなかった見方に出会うことがあります。

「私はそこを全然気にしていなかった」

「そんなふうに読むこともできるんだ」

そんな違いに触れると、自分の見方が少し広がります。

同時に、

「私はやっぱりここが気になるんだな」

と、自分自身の輪郭がよりはっきりすることもあります。

他者を知ることで、自分を知る。

読書には、そんな面白さもあるように思います。

自己理解の入口は、日常のあちこちにある

9月のブログでは、

自分に合う環境を知ること。

自分の感じ方に気づくこと。

飲み物をゆっくり味わってみること。

そんな日常の中にある自己理解について書いてきました。

そして、本を読むこともその一つです。

自己理解というと、じっくり自分の内面を掘り下げなければならないように感じるかもしれません。

けれど、いつも難しいことをする必要はありません。

「なぜ私はこれが好きなんだろう?」

「どうして、この言葉が気になったんだろう?」

そんな小さな問いからでも、自分を知ることはできます。

心理学は、特別な場所だけにあるものではありません。

私たちの日常の中に、自己理解のきっかけはたくさんあります。

おわりに――次に本を開くとき

次に本を読むとき、

内容を理解することだけではなく、自分の反応にも少し目を向けてみてください。

どこでページをめくる手が止まったか。

どんな言葉をもう一度読みたくなったか。

何に共感して、何に違和感を持ったか。

そこには、今の自分が少し映っているかもしれません。

本を読む。

そして、ときどき自分にも目を向けてみる。

そんな読書も、自己理解の一つの形なのだと思います。

そして「あじさいのへや」では今、本と心理学をつなぐ、新しい時間についても少しずつ考えています。

まだ詳しいことは、もう少し先に。

本を通して自分を知り、人との違いにも出会えるような時間になったらいいなと思っています。

続きは、またいつか。📚